説さんはどうして
「共産党」なの?

「暴力革命」「共産主義」「中国・北朝鮮」「危険思想」「公安の監視団体」「私有財産の没収」「反対ばかり」「一党独裁」「アカ」「なんとなく怖い」‥等に起因する共産党アレルギー。

わたしも「のむらさんは好きだけど、共産党はどうも‥」と言われることはしばしばです。でも、それがもし誤解や偏見であれば、あなたの大切な判断をどうしてもあきらめたくないのです。

共産党へのよくある誤解や疑問を5つにまとめてみました。

Q1.中国や北朝鮮と同じでしょ?

A1.日本共産党は中国共産党や北朝鮮とはまったく違います。おカネももらってないし、紐付きの利権も内通もありません。全体主義とも無縁です。
そればかりか、中国共産党による「文化大革命」(1966年)や「天安門事件」(1989年)はじめ、同党および北朝鮮、旧ソ連の独裁政治、軍国主義、尖閣諸島の周辺海域での領海侵犯、弾道ミサイルの発射、香港や新疆ウイグル自治区など国内外で起きている人権侵害などを、政党機関紙である「赤旗」や国会審議、記者会見等で、その都度だれよりも強く糾弾・抗議してきたのが日本共産党です。
ちなみに、北朝鮮による「拉致被害」を国会で最初に取り上げ、批判したのも日本共産党でした(1988年3月26日の参議院予算委員会=橋本敦議員)。
自由民主党が「自由」でも「民主主義」でもないように、標榜する党名が必ずしもその結社の本質を示すわけではありませんし、おなじ名前だからといって組織体質や政治思想まで同一というわけではありません。

Q2.共産主義=独裁政権では?

A2.たしかに、中国や旧ソ連は共産主義を標榜しながら一党独裁になりました。しかし、共産主義だから独裁になったわけではなく、資本主義でも独裁に成りえます。
日本共産党が掲げる未来社会は、「人間による人間の搾取もなく」「抑圧も戦争もなく」「真に平等で自由な人間関係からなる共同社会」(以上、党綱領)です。まさに「いまだけ、おれだけ、カネだけ」という資本主義であるゆえの宿命を乗り越えた、成熟した民主主義です。
もちろん、日本共産党が政権を取っても今までどおり普通選挙を行います。そもそも富裕層や特権階級の男性にしか選挙権がなかった戦前から、女性の参政権獲得(1945年)をはじめ、18歳選挙権(2016年)など、主権者教育と一体に公平な普通選挙を求めて活動してきたのが日本共産党です。

Q3.「なんでも反対」なんでしょ?

A3.日本共産党は2020年の通常国会で成立した64法案のうち31法案(48.4%)に賛成しました。19年の通常国会でも成立した70法案のうち39法案(55.7%)に賛成しています。練馬区議会においても毎定例会に上程される議案のうち、おおよそ7割~8割は賛成しており、「反対だけが実績」などは悪意のある言いがかりです。
そもそも国政、都政、区政を問わず、議会は政府や自治体首長など執行機関に対する監視機能を担っています。「なんでも賛成」の政党こそ、議会や議員の役割を放棄するものではないでしょうか。
ちなみに、戦前は治安維持法によって拷問や極刑にも処される時代でしたが、それでも断固として「侵略戦争反対」「天皇制反対」と声をあげてきたのが日本共産党です。国民の利益と自由と民主主義を脅かすものに対して毅然と反対する態度は、批判されるべきものではなく、むしろ評価されるべきものではないでしょうか。

Q4.党名を変えたほうがいいのでは?

A4.善意からこう言ってくれる方がたくさんいます。しかし、「共産」という言葉は、「共同体」を意味する仏語の「コミューン」に由来しています。「コミュニティ・バス」とか「コミュニティ・センター」とかのルーツと類義です。本来、ちっとも嫌われたり、疎まれたりするような言葉ではありません。
日本共産党は1922年に結党し、国内では最長の100年以上の党史を持ちます。戦前、共産党員でプロレタリア作家だった小林多喜二など、多くの党の先輩が特高警察による弾圧や迫害に屈することなく命がけで日本共産党の旗を守ってきました。
こうした党の主張は戦後、恒久平和と民主主義を包摂した日本国憲法に結実しています。
日本共産党は相手がどんなに強大であっても、その行いが民衆の利益に反するなら、胸を張って道理とペンをもって批判してきました。わたしは「赤旗」記者を10年していましたが、「赤旗」は社会のタブーに切り込み、スクープを連発する取材網でジャーナリズム界では不動の地位を築いています。わたしたちはこうした党史と政治姿勢に誇りをもっています。 
誰はばかることなく正義と道理をつらぬき、企業献金も政党助成金も受け取らず、民衆の側に立った独自メディアを運営しながら財政的にも自立する日本共産党の存在は、権力や政権にとって脅威です。
政局ごとに節操なく党名を変え、離合集散を繰り返す政党にくらべたら、1世紀以上も同じ党名で活動してきた日本共産党は貴重だと思いませんか。日本共産党は日本で唯一、戦前から党名を変えていません。それは変える必要がなかったからです。善意からの「共産党っていう名前を変えたら?」はいつもありがたく受け止めています。

Q5.本気で共産主義を目指しているの?

A5.わたしは25歳のとき(2000年)日本共産党に入党しました。きっかけは、「働いても働いても貧しい人がいるのはなぜだろう?」とか「生まれた環境によって能力や努力以上の格差が生じるのはなぜだろう?」とか「21世紀になっても戦争や核兵器、気候危機がなくならないのはなぜだろう?」という疑問があったからです。
わたしは遠い将来の話であったとしても、やがては人類が資本主義が本源的に抱える矛盾を少しずつ乗り越えて、広い合意形成のもとでさらに発展した社会・経済体制をつくることができると展望しています。
そのさいも、自由や平等、人権、民主主義、人間性の尊重など、資本主義時代の価値ある財産はすべて引き継ぎ、さらに豊かに開花させたいと思っています。生活のための労働時間は大幅に短縮され、自由な時間と余暇を増やして、だれもが自分の能力と可能性を全面的に引き出せるようになればと願っています。
ともあれ、まずは資本主義の枠内で民主主義をしっかり根付かせ、あらゆる差別と人権侵害を許さず、自分らしさやマイノリティが称賛される社会の実現を目指します。そのうえでさらなる社会進歩に挑戦します。わたしは「日本共産党」の党名にこんな理想と決意を寄せています。