小中一貫教育と学校統廃合

19日午後、文教児童青少年委員会が開催され「小中一貫教育の推進をはかる研究事業」の報告が区からされました。

「小中一貫教育」は「小中連携」の発展形(さらには「義務教育校」)であり、練馬区では2011年春の大泉桜学園開校により初めて足を踏み出しました。

わたしの活動地域にある、旭丘小学校、小竹小学校、旭丘中学校も「対応方針案」によって統廃合校に指定されています。具体的な統廃合への段取りはまだ示されてはいませんが、19日の文教児童青少年委員会で河口教育長は「方針、できるだけ早く示す」「検討を急ぐ」と発言しています。

「対応方針案」は、築59年の小竹小を、隣接する旭丘小と旭丘中がある現在の敷地(旭丘2丁目)に施設一体型で統廃合するというもの。この際、校舎は新築。小竹小から旭丘小・中へは約1キロの距離があります。旧校舎となる小竹小の用途については未定。

両小学校はかつて、学級数が12クラス未満の「小規模校」でしたが、小竹小については5月1日時点で12学級(児童数293人)の「適正規模校」に変更。旭丘小は同6クラス(158人)の「小規模校」となっています。

委員会で配布された「芸術的な教育活動と学力向上を図る9年間」と題したリーフレット(A4、見開き4ページ)には9年間の小中一貫教育を終始、肯定的に描いています。このリーフレットは3校の在校生徒、約600人にすでに配布されています。

地元には、統廃合に複雑な意見があります。「母校がなくなるのは、寂しい」などの思いから、防災拠点や町内コミュニティの拠点としての役割喪失を指摘する住民もいます。地域住民の思いをよく受け止め、トップダウンで統廃合ありきの進め方は厳しく退けなければなりません。

学校統廃合の狙いのひとつに教育予算の削減があることは間違いありません。廃校になる小竹小の年間経費を教育施策課に聞いたところ、複数の部署にまたがる縦割り予算のため、一校当たりの年間経費はすぐには算出できないとの回答がありました。

『これでいいのか小中一貫校』などの著書がある、和光大学の山本由美教授は、政府推進の小・中一貫教育には、

▽学校統廃合の促進
▽小学校からの序列化
▽カリキュラムへの政府と財界のかかわりを密接にする―

などの狙いがあると指摘。小規模校のメリットを否定して統廃合推進をする政府方針を批判しています。

「種子法」廃止とモンサント

16日の夜、日本共産党まんなか世代後援会主催の「種子法」学習会が練馬駅前のココネリで開催されました。
講師は、新聞「農民」の満川暁代記者。12人が参加しました。

種子法は、戦後の食糧不足を背景に〝二度と国民を飢えさせない〟ことを目的に1952年に制定され、日本の家族農業を守ってきました。
しかし、それが今年4月、国会での十分な審議も農業関係者への説明もないまま、自公政権によって廃止されたのです。

コメ、麦、大豆を安定供給するための優良な種子の生産・普及は、種子法のもとで国が責任を果たしてきました。
地域の風土に合った多様な品種が開発され、コメの種子は100%自給を維持してきました。

「民間企業の参入を阻害している」ことを種子法廃止の理由にあげた政府。この背景には、人類共有の財産である種子の独占をすすめ、世界の食料支配をもくろむ巨大アグリバイオ企業からの圧力があります。

巨大アグリバイオ企業は遺伝子操作をした種子に特許をかけ、その所有権を主張します。特許料を支払わなければ種子を手にすることができなくなります。

満川さんによれば、寡占化がすすむ世界の種子市場で米モンサント社が26・5%のシェアを持ち、デュポン、ダウ・ケミカルなどと続きます。上位8社で世界の種子の70%以上を占有しています。

これらの企業は、遺伝子組み換えや農薬開発などで成長してきました。モンサントやダウ社は、ベトナム戦争で散布された枯葉剤の開発に深くかかわった「死の商人」としての顔を持ちます。

世界では、巨大アグリバイオ企業による種子会社の買収が相次ぎます。種子=遺伝資源を「生物特許」「知的財産」として囲いこみ、世界の家族農業者が歴史的に手がけてきた自家採取や種子交配を違法化する圧力も強めています。

異常気象による世界的な飢饉も懸念されるなか、一部の大企業がカネにモノを言わせて種子を買いあさり、それを支配の道具にするなど同義的にも許されません。

国際価格は吊り上がり貧困国は飢餓に直面します。食料自給率が4割にも満たない日本など、致命的な安全保障上の脅威にさらされます。

種子は人類が脈々と積み上げてきた改良の賜物。種を未来につないでいくという営みの主体を一部の営利企業が握ることに、そら恐ろしさを感じます。
種子法の回復をはじめ、農業を国の基幹産業に位置づけて発展させていく必要があります。

 ⇒NPO法人アジア太平洋資料センター